劇症型ざ瘡

劇症型ざ瘡

NEJMのImages in Clinical Medicineも取り上げていきます!

上記参照に作成しました。

目次

劇症型ざ瘡とは

・劇症型痤瘡(acne fulminans:AF)は電撃性痤瘡とも呼ばれ,急性に発熱,関節痛(膝、臀部、骨盤など)、筋肉痛、肝脾腫、骨融解性骨病変(鎖骨、胸骨、長管骨など)などの全身症状を伴って痤瘡様皮疹が出現する,痤瘡の最重症型である.

・AFは若年男性に多くみられ,顔面,胸部,背部に突然,有痛性の紅色丘疹や膿疱が出現し,しばしば結節,囊腫,膿瘍,壊死性潰瘍を形成する.早期に治療しなければ瘢痕を残すこともある.

・採血ではWBC上昇(好中球優位の上昇)、正球性正色素性貧血、血沈上昇、CRP上昇、肝酵素上昇、低Alb、αグロブリンやγグロブリンの上昇が認められることがある。

誘引としては、1mg/kg/day以上の高用量で開始したイソトレチノイン療法(日本では未承認)、ドキシサイクリン、エリスロマイシン、メチルプレドニゾロンなどがあるが、自然発生することもある。テストステロンレベルが高いことが病因に関連している可能性あり、また、アナボリックステロイド(タンパク同化ホルモン)は皮脂のレベルとPropionibacterium acnesの密度を増加させることが知られている。そのため、これを使用するボディビルダーは短期間でAFになりやすい。Propionibacterium acnesや関連抗原の密度が免疫系を刺激し、AFを引き起こすとされる。

治療

ステロイド全身投与とイソトレチノインの併用療法が重要である。

ステロイドは経口であれば病変が治癒するまで少なくとも2週間、0.5-1mg/kgで開始(全身症状の場合は少なくとも4週間)。

ステロイド治療後落ち着いていれば、イソトレチノインは0.1mg/kg/dayで開始し、4週間継続。

炎症が再燃しなければ、イソトレチノインを徐々に3-5ヶ月以上かけて増量し(120-150mg/kgを超えないように)、ステロイドは徐々に漸減していく。

以下のフローチャートは参考になる。

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